芸術夜話 2
ロシアの盲目の亡命詩人エロシェンコも援助を受けた一人だった。
亜麻色のゆたかな髪、彫りの深い顔だちのこのエスペランティストは鶴田吾郎によって「盲目のエロシェンコ」として描かれている。
ロシア文学の桂井當之助もそんな仲間だった。
良と十一歳年下の桂井とは「膝つき合わせて勉強する」仲だった。
二十八歳で急死した桂井の屍体を、ひそかに良は愛撫したという彼女は「男どもを惹きつけては突っ放す悪魔的な女」と言われたが、たくさんの子供を育て、商売の重荷を背負って、恋愛至上主義どころではなかったのであろう。
中村屋の三、四、五階のレストランで、彼らの絵や彫刻を、いつでも鑑賞することができる。